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概要
「MCG(マルチファンクションカーディオグラム)」は、心電図のデータを約4万人の類似症例と照合することで、心臓の状態を解析するシステムです。MCG検査とは、この技術を用いた検査です。
特徴
MCGは、心電図のデータを、米国本社にある約4万人のデータベースと照合し、心筋梗塞や狭心症といった虚血性心疾患を中心とする心臓の状態を解析するシステムです。
体に負担を加えることや痛みがなく、早期の段階から虚血性心疾患(心筋梗塞・狭心症)のリスクを高い精度で解析することができます。
この解析技術を用いたMCG検査の特徴は、以下のとおりです。
- 自動解析と客観性
通常の心電図検査では、医師や検査技師の方が心電図の波形を直接読み取って判断しますが、MCG解析は、心電図のデータをデータベースと照合し自動解析するため、目視による判断が入りません。
そのため、解析結果に主観によるばらつきがなく、客観的な解析結果がレポートされます。
尚、MCGの解析プロセスと解析結果は、臨床試験を通して実証されています。
- 安心
MCG検査は、電極をつけて10分程度寝ているだけの検査のため、体に傷をつける、薬を投入する、放射線を浴びることがなく、痛みもない検査です。
ペースメーカー使用の方、運動負荷禁忌の方、造影剤禁忌の方、不整脈や脚ブロックを有する方でも解析結果に影響をあたえることなく、検査を受けることができます。
- 高精度
通常の検査では、70%以上の血管が詰まった状態から検知するのに対して、MCG検査では血管一枝で40%程度の血管が詰まった状態から検知が可能です。
このため、早い段階からの心臓病の疑いを発見することが可能となります。
また、心電図情報を細かく分解する独自のアルゴリズムを用いてデータ化しているため、従来と比べて高い正診率や早期の状態からの解析が可能となっています。
- わかりやすい結果
結果は0から22のスコアで表示されるため、リスクの度合いや状態の変化を把握できます。
独自技術
世界7カ国での大規模な臨床試験を経て、冠動脈造影検査との比較で、90%の感度、85%の特異度が実証されています。
アメリカではFDA(アメリカ食品医薬品局)の承認、CPTコード(保険コード)を取得し、2010年1月から虚血性心疾患(狭心症/心筋梗塞等)の診断機器として、心臓病の早期検知に活用されています。
評価対象
心筋梗塞・狭心症
検査方法
医療機関での測定(電極を付けて10分程度寝ているだけの検査)
受診対象者
検査開発元が特におすすめしている方は、以下のような生活習慣や症状に心当たりがある方です。
- 仕事のストレス
- お酒を良く飲む
- タバコを吸う
- 運動不足
- 血糖値が高い
- メタボと言われる
- 血圧が高い
- ご家族やご親族に心臓病の方がいる
実施施設
検査を受けられる医療機関については、検査開発元へ直接お問い合わせください。
価格
健康保険適用外
35,000円前後
検査を受ける頻度
検査結果のリスク評価によって、次回の測定目安の時期が異なります(3ヶ月以内、6ヶ月以内、1年以内)
検査結果
・報告書 :紙(MCG検査の報告書見本)
・報告期間:計測データを米国のデータセンターで解析することで、5分程度で解析結果レポートが得られます。
検査結果の内容
解析結果をスコア化し、A〜Dの4段階で総合判定をしています。
- A(0〜2点未満)
あなたのMCGスコアは正常範囲内です。(次回の測定は1年以内の測定をお勧めします)
- B(2点以上4点未満)
あなたのMCGスコアには若干の異常がみられます。(次回の測定は6ヶ月以内の測定をお勧めします)
- C(4点以上8点未満)
あなたのMCGスコアには異常がみられます。(次回の測定は6ヶ月以内の測定をお勧めします)
- D(8点以上)
あなたのMCGスコアには大きな異常がみられます。(次回の測定は3ヶ月以内の測定をお勧めします)
検査後の対応について
総合判定別のコメントや参考情報、MCGスコアと年齢の分布、心筋梗塞や狭心症を引き起こす心臓血管の詰まりについての情報が記載されています。
- 総合判定A
定期的にMCGスコアを確認することにより、心臓病の早期検知/早期予防に努めてください。
- 総合判定B
医師、保健師の指導のもと、動脈硬化予防に向けた、適切な運動/食事等の生活習慣の改善に努めてください。
定期的にMCGスコアを確認し、心臓病の早期検知/早期予防に努めてください。自覚症状や他の検査に注意して異常がある場合は循環器専門外来を勧めます。
- 総合判定C
医師、保健師の指導のもと、動脈硬化予防に向けた、適切な運動/食事等の生活習慣の改善に努めてください。
胸痛などの自覚症状が有る場合やその他循環器検査/血液検査等の結果によっては循環器専門医外来の受診を勧めます。
- 総合判定D
虚血性心疾患、その他の心疾患の可能性があります。
自覚症状の有無に関わらず、治療の可能な循環器専門医外来の受診を強く勧めます。
精度・エビデンス
会社情報
会社名 :プレミアハートジャパン株式会社
所在地 :東京都港区南麻布5-3-3串山ビル4F
電話番号:03-5422-8778
URL : http://premierheart.jp/company-info/about-premier-heart
設立 :2009年4月
通常の心電図検査
医師や検査技師の方が一定時間内における心電の波形の違いを目視で読み取り、評価しています。
冠動脈造影検査との比較による実証データはなく、心筋梗塞や狭心症などの「虚血性心疾患」の早期検知は一般的に難しいと言われています。
また、不整脈や脚ブロックといった症状により、虚血診断の精度が影響されてしまいます。
心筋梗塞のリスク検査
- LOX-index(NKメディコ)
動脈硬化の原因となる変性LDLと血中に放出されるsLOX-1(soluble LOX-1)を測定し、解析することで、動脈硬化の進行具合から今後10年の将来の脳梗塞・心筋梗塞の発症リスクを評価する血液検査です。
- テロメアテスト(ミルテル)
テロメアとは細胞の染色体の先端部分のことです。テロメアテストは、テロメア全体の長さ(遺伝子強度)と、テロメアの先端にあるGテールの長さ(遺伝子疲労度)を測定し、様々な疾患へのなり易さ、なり難さを調べる血液検査です。
検査結果で遺伝子疲労度が高く出た人は、心筋梗塞や動脈硬化、認知症になる確率が高くなります。
- 心筋梗塞・脳梗塞リスク判定(サインポスト)
遺伝子情報から見た遺伝因子リスクと、血液検査の数値(環境因子)を組み合わせて、「動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、腎機能障害」のリスクを総合的に判定する検査です。
単なる遺伝子検査ではなく、一人一人の血液検査の数値を踏まえ、より個別化されたリスク判定を行える検査としては唯一の検査です。
※上記内容は、検査販売元、または検査開発元の情報を参考に作成しております。
当サイトの情報は、各検査の精度、有効性等を保証するものではなく、各検査を受けることを推奨しているものでもありません。検査を受けられる方は、当サイトだけでなく、その他の情報も参考にして、検査受診に関する決定をご自身のご判断において行っていただくようお願いいたします。